日本おっぱい会議

2013年12月13日、第2回 日本おっぱい会議がThe UNにて開催されました。
このおっぱい会議とは、毎月さまざまなゲストをお迎えして、皆様と一緒に乳がんについて考える会議です。第2回目のテーマは、『たいせつなひとが乳がんになったら?』というテーマで、ゲストに美容ジャーナリストの山崎多賀子さん、ランジェリーショップ リュー・ドゥ・リューのオーナー龍多美子さんをお迎えしました。

動画「おっぱいをさわらせて」上映

今回も、作詞作曲、演奏ザ・プーチンズによる『おっぱいをさわらせて』の動画をご覧頂きました。現在HAPPY BATON AGAINST 1/14のホームページでも公開しています。おっぱいシールを配り、いつでも身近な場所に貼ってセルフチェックを習慣づけたり、お友達へのプレゼントなどで話題になりやすいことを伝えました。

山崎 多賀子さん ~乳がん体験談~

山崎 多賀子さんの乳がん経験と活動について

2005年 7月 マンモグラフィ検診で引っかかる。
9月 乳がんを告知される(DCISだが広範囲)。
12月 右乳房全摘出、同時再建の手術を受ける。
2006年 1月 術後の病理で浸潤箇所多数との診断。
3月 抗がん剤、分子標的薬治療開始。
2007年 3月 タモキシフェンによるホルモン療法開始。
2008年 NPO法人キャンサーリボンズ理事。
乳がん体験者コーディネーターの認定取得。
患者さん向けメイクセミナー開始。
2010年 仲間と「マンマチアー委員会」立ち上げ。
2012年 ホルモン療法終了。
聖路加国際病院でメイクセミナー定期開催。
マンモグラフィ検査で引っかかる

8年前に生理不順もあり、子宮を調べようと思って婦人科で女性検診を受ける。初診は必ず乳がん検診も必須ということで、マンモグラフィ検診をしたところ引っかかる。 右胸だけに塩をまいたようにつぶつぶのものが映っており、これは微細石灰化というもので、ほとんどが良性だが、中には悪性が隠れている可能性もあると説明を受け、悪性とは「がん」を意味することを確認。。そのとき初めて、しこりにならないタイプの乳がんがあること、そしてそれがマンモグラフィでしかわからないと知る。その後の検査では良性だったのだが、右側だけに出たのはおかしいのではという事で、再検査を求められる。
がんというのは良性の中に悪性が混じっていたり、白か黒ではなく、“がんもどき”のグレーもあるそうで、なんと3回目の検査で「良性ではないものが見つかりました」と。これががんの告知だった。

乳がんの告知

先生から乳がんですと告知されて、「ガーン」というダジャレしか思い浮かばなかったという山崎さん。ただ、超早期発見なので、取れば治るから大丈夫だと言われて心から安心したという。しかし、範囲が狭ければそのまわりを取ればいいのだが、乳管の中に幅広く、がん細胞が広がっているタイプだったので、全て摘出しなければならなかった。

術後の治療について

それで終わりではない、大変なのは、そこから。
右乳房の全摘出と同時再建を受け、退院したあと病理検査結果を聞きに再び病院へ。
術後病理検査は患部を全部調べるため、がんの正確な状態が分かる。そこで、浸潤※1箇所が多発している、との診断結果が出た。山崎さんの場合、がんが乳管の中をずっと進んでいたので、広がっていても超早期だった。
が、実際は乳菅からしみでている箇所があり、一つ一つは小さくても箇所が多く、再発の可能性が出てきたため、ホルモン療法や抗がん剤治療、分子標的治療などが必要だと言われた。
※1 浸潤:からだの組織内で増殖してしだいに広まっていくこと

女性ホルモンを止める事も嫌だったし、抗がん剤も正常な細胞まで殺さなければならないので、どの治療法を言われても絶対に嫌だ!考えられない!と思ったが、治療法は患者が決めなければならず、非常に苦しんだ。
そこから結論が出るまで2週間かかったが、乳がんの先輩からのアドバイスや、正しい知識をもつことで、後で後悔しないよう、すべてやろうと決意し、抗がん剤治療が始まる。

乳がんと向き合うライフワーク

自分で決断を迫られるこの苦しい2週間があったからこそ、前向きに治療をすることに専念することができた。
また、治療中も人目を気にしてコソコソしたくなかったので、ウイッグを買って、体調の良い日は普通の人に戻ることを楽しんだという。
美しいウイッグは、外に出る勇気を与えてくれたが、次第に抗がん剤のせいで、眉が抜け、顔色が悪くなり、ウイッグの下は病人の顔にしか見えず、人目を気にし、自信も自分らしさも失ってしまう。そこでメイクもちゃんとするようにした。
仕事柄、元気に見えるメイクの方法は沢山取材してきたし、実際にメイクをして外出したところ、がん患者と知らない方からは、最近綺麗になったねと言われて、外見を美しくみせることで自信へと繋がっていった。そういうことがきっかけで、外見は生きる力になると感じ、同じ悩みを抱えているがん患者への講演やメイクセミナーがライフワークに加わった。

乳がんになっておっぱいを取っても人は死なない、乳がんの怖いところは、乳管を食い破り、外にがん細胞が飛び出して血液やリンパに入り込み、命に関わる臓器に転移・再発、最悪の場合死に至る。計算すると、一日30名近くの方がなくなっていることになる。だけど、治る人はもっと多く、早期発見がとても大事。

山崎 多賀子さん ~たいせつなひとが乳がんになったら~

乳がんの告知
  • 笑顔で「大丈夫、私がついているから」と寄り添ってあげる。
  • 医師からの重要な話を聞くときには、付き添って一緒に聞く。
  • 求められれば、玉石混合の情報から正しい情報を探す手伝いを。
  • 過保護にしない。気を使い過ぎない。普通に接する。
  • 病気になった理由を、憶測であれこれ言わない。
  • 治療法を家族が決めない。押しつけない。情報と選択肢から、本人が最終決断ができるように促す。
  • 物心ついている子供も家族の一員として話す。
  • 家族も自分の時間、気晴らしを大切にする(家族は第二の患者と言われている)。
友人から打ち明けられたら
  • かわいそう・・・同情は禁物です。
  • むやみに人に言わない。(自分だけに打ち明けられた可能性が大だから)
  • とても親しい友人が一人で医師からの重要な話を聞くときには、付き添おうかと聞く。
  • 治療法や健康食品を絶対に押しつけない。
  • 正しい情報を探してあげる。
  • 「何かできることがあれば協力する」と声をかけて。
    (通院補助や子供の送り迎え、食事、仕事の代わりなど、人によって必要なことが違います)
  • 一緒に寄り添う気持ちで、声をかける。
  • 同じ乳がんで今、元気で明るい人を探してきて、会わせてあげる。
友人の話を人づてに聞いたら
  • 真実だけをそのまま聞き、心にとめる。
  • 多人数で噂をしない。(尾ひれがつきます)。
  • 人づてに聞いても、直接本人に連絡しないで。ばったり会っても、「聞いたわよ」は絶対にNG!普段通りに接し、そっと見守ってください。
  • 子供同士が友達の場合、子供にも話さない。
  • 打ち明けられた友人にのみ、状況を聞いてもよい。裏方で協力できることがあれば、相談に乗って。
  • 他人ごとではない。自分にも十分ありえることだと思い、検診に行きましょう!

リュー・ドゥ・リュー 龍 多美子さん

後半は、ランジェリーショップ リュー・ドゥ・リュー オーナーの龍 多美子さんにご登場していただき、これまでに7万人以上のお客様と向き合い、フィッティングを手がけてきた龍さんから、乳がん患者が身につける下着などのお話をいただきました。

仕事柄、毎日沢山の方のおっぱいを触っていると、指先の感覚が敏感になってきます。フィッティングをしているときに、脇の方から胸の脂肪を持ってくるので、まさにその一番危険なゾーンを触れると、あれ?と思う事が多々あります。本来、女性の胸は柔らかく、滑らかなものですが、ちょっと脂肪や乳房の組織と違うものを感じる事があります。その頻度はとても高く、脂肪のかたまりかもしれないし、乳腺炎の後であったりするので、よほど気にならなければお客様には言いませんが、ちょっとおかしいなと感じたらお伝えする様にしています。
言われて初めて気づいて、検診に行く方もいるし、そこで乳がんが見つかった方もいらっしゃいます。

乳がん患者さまにもおしゃれを楽しんでほしい、と美しいデザインの下着にシリコン製のパットを入れてご紹介しています。
乳がんで胸を摘出してしまうと、胸の左右のバランスが崩れてしまうので、脊椎が歪んでくる。それが原因で身体の不調が出てしまうのです。
シリコンパットは、実際の乳房と似た重みがあり、柔かく、体温でパットが温かくなるので、つけたときに、残っている胸と変わらない感覚になれるのが特徴です。

ゲストからのメッセージ

今回のテーマは、「大切な人が乳がんになったら?」という誰にでも起こる身近なテーマですが、それを語り合うには、「乳がんになるということ」を知らなければと思い、私の経験もお話しさせていただきました。将来乳がんになるのは、大切な人かもしれないし、自分かもしれないから、同じ土俵で考える、ということが大切で、それを社会が受け入れることが大切です。
乳がん啓発というと、検診での早期発見ばかりば目立ちます。早期発見は命を守るためにとても大切です。ただ、検診に乳がんになるのを防ぐ力はありません。一回目のおっぱい会議で斉藤先生もおっしゃっていましたが、乳がんになる人は今後もどんどん増えます。そして闘病品らが人生を長く生きる人が増えることも確実です。その人たちをどうサポートしていくかが、乳がん啓発にとって最も大切なこと、といことを、自分があるいは大切な人が乳がんになることを想定しながら、考えるきっかけになれば嬉しいです。

山崎 多賀子

どんなに優れたパットでも、サイズが合っていないと意味がなく、そのパットを付けるブラジャーのサイズもあっていないと意味がなくなってしまいます。サイズの判断というところが難しいので、プロに任せてもらいたいし、年に2回くらいはサロンに来て頂いて、胸の形や大きさをチェックしています。 お友達が乳がんになった時に、また自信が乳がんになってしまった場合、いい情報、正しい情報を伝える一つとして、私たちのサロンを思い出してください。お客様一人一人のカウンセリングをしてお客様にとってのパーフェクトブラをご提案しています。

龍 多美子
リュー・ドゥ・リュー

参加者プレゼント

今回の参加者にはHAPPY BATON AGAINST 1/14のセットをお土産におわたししました。

HAPPY BATON AGAINST 1/14 set
価格 1,575円 (税込)
・メイド オブ オーガニクス 「DE・ロールオン」 1本
・スマイル タッチ (乳がん自己検診用グローブ) 2枚

今後のイベントの告知は、ホームページ (http://happybaton.com/)Facebook (www.facebook.com/happybatonagainst114)等で随時お知らせしますのでぜひ、チェックしてください。

おっぱい事務局 広報 野島 裕子

ゲストプロフィール

山崎 多賀子

美容ジャーナリスト。1960年生まれ。会社員、編集者を経てフリーに。
長年、美容や健康の取材・執筆を続ける。
乳がんを機に「乳がん体験者コーディネーター」の認定を取得。
NPO法人キャンサーリボンズ理事。
NPO法人CNJ認定乳がん体験者コーディネーターとして、各地で講演。
治療中の外見の変化と心の問題に着目し、患者対象のメイクセミナーなどもライフワークに。
著書に「『キレイに治す乳がん』宣言!」(光文社)がある。

龍 多美子

1957年東京生まれ 青山学院女子短期大学卒
高校時代から下着の魅力に惹かれ、18歳でランジェリーショップでアルバイトを始める。
82年に独立し、代官山にリュー・ドゥ・リューをオープン。
下着に対する真摯な姿勢と的確なアドバイスで全国にファンを広げる。
下着輸入卸業者で構成する「日本輸入ランジェリー協会」の設立に尽力。
新規の下着専門店などのコンサルティング業務や、業界の人材育成のための講師を務める傍ら、各種セミナーなどで下着を通した女性の自己実現を説く。
30余年の下着屋経験で培われた知識とノウハウをもって積極的に活動する業界のオピニオンリーダー的存在。